バセドウ病は、甲状腺が甲状腺ホルモンを血液中に過剰に分泌する為に甲状腺機能亢進症(亢進=病勢などが、高ぶり進むこと)を起こす病気です。体の発育を促進したり、新陳代謝を盛んにする働きがある甲状腺ホルモンですが、バセドウ病では慢性甲状腺炎(橋本病)と同様、主にウイルス性の炎症ではなく、自己免疫の異常により甲状腺を刺激する特殊な抗体が作られ、これが甲状腺を刺激して、過剰に甲状腺ホルモンを分泌させてしまいます。そのため新陳代謝が盛んになり、「甲状腺腫」「頻脈・動悸・息切れ」「眼球突出」などのバセドウ病の代表的な症状の他に、「異常発汗」「口が渇く」「手足の震え」「イライラする」などの症状も見られるようになります。
バセドウ病は、甲状腺ホルモンの過剰分泌が原因の病気ですので、甲状腺ホルモンが過剰に作られないようにする治療を行っていきます。甲状腺ホルモンの過剰分泌を抑えるために、主に次の3つの方法でアプローチしていきます。
バセドウ病改善のためのお薬として、抗甲状腺薬という甲状腺ホルモンの合成を抑える薬で治療していく方法です。服用を続けていくにつれ徐々に血液中の甲状腺ホルモン濃度が正常になり、バセドウ病の症状も緩和され、普通の人と変わらない生活ができるようになります。甲状腺ホルモンの合成が正常な状態を維持できるようになれば徐々に服用を中止していきます。薬の効果が低い時や副作用が出現したときは他の治療法となることもあります。
それぞれの患者さんの症状・体調を考慮した上で処方しますので、副作用を防ぐためにも、必ず医師の指示通りに服用してください。お薬の効果や、副作用がないかどうかを確認するために、定期的に血液検査を行います。
ヨウ素-131という放射性ヨウ素(アイソトープ)を服用し、甲状腺ホルモンを過剰分泌させている甲状腺の細胞を抑制・減少させる方法です。妊娠中・授乳中などの特殊な状況の方を除いたバセドウ病の症状を通常の薬物療法より短期間での治癒が可能な方法で、手術のように傷跡が残らないのも特徴です。
治療により甲状腺ホルモンの減少による甲状腺機能低下症となることがありますが、この症状は甲状腺ホルモン薬を服用することでコントロールすることができます。甲状腺ホルモン薬は、妊娠中・授乳中でも安心して服用していただける副作用の少ないお薬です。適応であれば提携先の専門病院をご紹介します。
薬物療法やアイソトープ治療法での治療が出来ない場合や悪性腫瘍などを併発している場合などは、外科手術となります。当院は糖尿病・甲状腺を専門とした内科のため、その場合は提携先の外科をご紹介します。
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